トライアスロンブログ「みやとら」をご覧頂きありがとうございます。
この「みやとら」をご覧頂いているという事は、少しでもトライアスロンに興味を持たれている方だと思います。
このページでは、トライアスロンに興味があるけれど、詳しくは知らないという方に向けて、その起源や種類、ルールについて纏めています。
トライアスロンに少しでも興味のある方は、是非読んで頂きたページです。
競技概要(ルール)
競技の順番
トライアスロンは、名前の通り3種目の競技を連続して行う競技です。競技は、スイム(水泳)、バイク(自転車ロードバイク)、ラン(長距離走)の順番で行います。
最近では、オリンピック競技になった事もあり、トライアスロンの認知度は上がってきています。しかし、競技の順番までしっかり知っている人は少ないかもしれません。
第4の競技「トランジション」
実は、トライアスロンには第4の競技がある事は知っていますか?
その競技とは、「トランジション」です。トランジションとは、競技と競技の間に切り替えるための準備時間です。このトランジションも工夫を凝らすことでじ時間を短縮する事が出来ることから、第4の競技とも言われています。
レースの種類
レース距離により6種類に細分化される
トライアスロンにはレースの種類がたくさんある事を知ってましたか?
一般的にトライアスロンと聞くと、“めちゃくちゃ距離が長い鉄人レース”と思われる方が多いと思いますが、そんなことはありません。その距離に応じて細かく分類されています。
下の表は距離別にトライアスロンの種類をまとめたものになります。
競技名 | Swim(km) | Bike(km) | Run(km) |
---|---|---|---|
スーパースプリントディスタンス | 0.25〜0.5 | 6.5〜13.0 | 1.7〜3.5 |
スプリントディスタンス | 0.75〜 | 20.0〜 | 5.0〜 |
ショート(オリンピック)ディスタンス | 1.5 | 40 | 10 |
ミドルディスタンス | 2〜3 | 60〜90 | 20 |
ロングディスタンス | 3〜 | 100〜 | 30〜 |
アイアンマンディスタンス | 3.8 | 180 | 42.195 |
少なくとも6種類のレースがあります。最近の傾向としては、短い距離のレースの方が人気です。観戦する立場からしても短い距離の方がレース展開が早いので面白いからだと思います。プロの選手のレースもショートが増えてきている印象を受けます。
名前の通り、オリンピックで採用されているレースをオリンピックディスタンスと言います。プロの選手は2時間を余裕で切るタイムでゴールします。
アイアンマンディスタンスのイメージで、トライアスロンを捉えている方が多く、トライアスロン=過酷というイメージが定着しているのだと思いますが、実はそんなことはありません。
スーパースプリント/スプリントディスタンス
ショートディスタンスの距離を基準に、その距離が1/2になったものをスプリント。1/4になったものをスーパースプリントと呼びます。スプリントディスタンスは、最近ショートディスタンスに次いで開催される大会が多いです。
競技の特性としては、距離が短くなった分各競技のスピードが上がり必然的に運動強度が上がります。
ショート(オリンピック)ディスタンス
まず、トライアスロンをチャレンジする方に目標にしていただきたいのがこのショートディスタンスです。
理由としてまず各競技の距離が挙げられます。
その距離は、表の通りスイム1.5km/バイク40km/ラン10kmと比較的エントリーしやすい距離となっております。競技時間も個人差はありますが、初心者の方でも3〜4時間程度で完走できると思います。
実は、フルマラソンよりも身体への負担は少ないと言われてます。
このショートディスタンス、オリンピックでも採用されている距離であることから「オリンピックディスタンス(OD)」「スタンダードディスタンス」と呼ばれたりします。
また、ディスタンスを省略して「ショート」「ショートの大会」とか呼んだりもします。
ちなみにオリンピック選手達の競技時間は、リオ・オリンピック男子金メダル選手で「1:45:01」です。めちゃくちゃ早いですよね。
この、ショートディスタンスを勧める理由は、距離の他にもう1つあります。
それは、日本国内で開催されているトライアスロンの大会はショートディスタンスが断トツ多いからです。2019年の実績でいうと国内のJTU(日本トライアスロン連合)主催の大会でも27あり、その他の大会も含めると70大会以上ありました。
ミドルディスタンス
ミドルディスタンスは、ショート同様ディスタンスを省略し「ミドル」と呼ばれます。
距離については、ショートディスタンスの約2倍の距離になっています。ミドルディスタンスは、ある程度ショートディスタンスを経験された方であれば問題無く完走できると思います。
私は、トライアスロン歴2年目で広島の「はつかいち横断みやじまパワートライアスロン」に参加しました。ショートディスタンスに物足りなくなった方は、次のチャレンジとしてミドルに挑戦してみてほしいです。
国内のミドルの大会は2019年実績で10大会以上開催されていますが、やはりショートと比べると大会数は減ります。
- 岐阜県 長良川ミドルトライアスロン
- 長崎県 トライアスロンin上五島
- 愛知県 アイアンマン70.3セントレア知多半島ジャパン
- 広島県 はつかいち縦断みやじま国際パワートライアスロン(WoodMAN)
- 鹿児島 トライアスロンIN徳之島
- 埼玉県 彩湖道満トライアスロンATCカップ
- 北海道 北海道トライアスロン
- 新潟県 佐渡国際トライアスロン大会
- 愛知県 トライアスロン伊良湖
- 千葉県 九十九里トライアスロン(99T)
- 静岡県 サンライズイワタin竜洋トライアスロン
- 沖縄県 いぜな88トライアスロン
- 沖縄県 西表島Happy77トライアスロン
ロングディスタンス
ロングディスタンスも、ショート、ミドル同様ディスタンスを省略し「ロング」と呼ばれます。
各競技の距離もミドルと比べればググッと跳ね上がります。特に、バイク、ランの距離の違いは顕著です。主要な大会は全長200kmを越え競技時間も10時間以上要します。
私もこのロングディスタンスに向けてトレーニングを行っています。
国内で開催されている大会は下記の通りかなり限られたものになります。
- 沖縄県 全日本トライアスロン宮古島
- 長崎県 五島長崎国際トライアスロン
- 鳥取県 全日本トライアスロン皆生
- 新潟県 佐渡国際トライアスロン大会 日本ロングディスタンストライアスロン選手権
アイアンマンディスタンス
下述の1987年に誕生したアイアンマンディスタンスは、名前の通り「鉄人レース」です。
その距離は表の通り、スイム3.8km→バイク180km→ラン42.195kmとなり、ロングディスタンスより更に距離が長くなります。
残念ながら日本ではアイアンマンディスタンスのレースは行われておりません。
また、予選を突破した限られた人のみが参加できるアイアンマンの世界選手権は、毎年ハワイで行われ、多くのトライアスリートの憧れであり、また目標でもあります。
2023年からは、フランスニースとハワイコナで男女ローテションで世界選手権を開催することになりました。アイアンマン世界選手権=KONAであったものが変わろうとしています。
トライアスロンの歴史
トライアスロン誕生 1974年
トライアスロンは1974年、米国カリフォルニア州サンディエゴで誕生した。トライアスロンという名称は、水泳(スイム)、自転車(バイク)、ランニング(ラン)の3種目を連続して行うことから、ラテン語の3を意味する「トライ」と、競技を意味する「アスロン」を組み合わせたことが、語源と言われている。
サンディエゴ・トラッククラブのメンバーが、ラン4.5km+バイク8km+スイム0.4km+ラン3.2km+スイム0.4kmの連続競技を世界で初めて「トライアスロン」と称し、大会を開いたことがトライアスロンの歴史の始まりとなっている。
笹川スポーツ財団 スポーツ辞典より
トライアスロンは、今から約50年前に生まれたスポーツというということになります。
ちなみに野球は1830年代頃、サッカーは1860年代ころに誕生したと言われています。トライアスロンは他の有名なスポーツと比べるとまだまだ歴史の浅いスポーツということになります。
アイアンマン誕生 1978年
トライアスロンの歴史を調べていて驚いたのは、トライアスロン発祥はハワイ開催されたたものではなかった事です。アイアンマン誕生は、トライアスロンが誕生して4年後になります。
トライアスロンの歴史を語る上で転機となった大会がある。1978年にハワイのワイキキで行われた大会だが、もともと以前から行われていたラフウォータースイム(3.86km)、アラウンド・オアフ(バイクレース/180km)、ホノルルマラソン(42.195km)をもとに、同じ距離をそれぞれスイム、バイク、ランに設定したトライアスロン大会が、15人の選手により開催された。
以後、このような大会が「アイアンマン」という名称で世界各地で開かれるようになった。トライアスロンがスポーツビジネスとしても成立し、大きな成長をみせていくことになる
笹川スポーツ財団 スポーツ辞典より
その誕生秘話は有名な話です。
当時、ハワイのオアフ島ではホノルルマラソン(42.195km)、ワイキキ2.4マイル・ラフウォータースイム(3.86km)、アラウンド・オアフ 112マイル・バイクレース(180km)の耐久レースが開催されていました。
退役軍人である Johon Collinsさんが、「この3つの耐久レースの中でどれが1番過酷か?」と宴会の席で言ったことにが発端となり、「なら同時にやって決めよう」という事になり、新たな耐久レースが誕生したと言われてます。
皆生トライアスロン誕生 1981年
日本で初めてトライアスロンを開催されたと言われるのが、鳥取県の皆生です。日本トライアスロン発祥の地と言われております。アメリカでトライアスロンが誕生して僅か7年で日本でトライアスロンが開催されたとは驚きです。
1981年8月20日午前7時、国内初のトライアスロンは風光明媚な皆生温泉海岸を舞台に、女子2名を含むわずか53名の選手の力強い泳ぎで幕を開けました。 事の起こりは、さかのぼる半年前「皆生温泉開発60周年記念事業の企 画会議」にて「海を生かせるもの、健康イメージがアピールできるもの」 さらに「どうせやるなら、日本で一度もやっていないスポーツ」などのテ ーマで検討がされました。
当時の旅館組合青年部は選手に負けないチャレ ンジャーでした。 「ハワイでトライなんとかと言う新しいスポ―ツを始めたそうだ。一人 が3種目を続けて行うスポーツらしい。」一人の旅館の主人の言葉をきっか けにスタッフが情報を求めて飛び交いました。
人づてに、熊本の永谷誠 一氏と故・堤貞一郎氏がハワイ大会にチャレンジされたと聞き、両氏を訪 ね懇切丁寧なアドバイスを受け一同の決心がつきました。
さらに入手し たハワイ大会のマニュアルの翻訳、数十回に渡るコースの検討などが繰り 返され、総距離100Kmに及ぶ熱く長いドラマの舞台が出来上がったのです。
第40回全日本トライアスロン皆生大会HPより
因みに皆生トライアスロンの競技の距離は、Swim3km→Bike140km→Run42.195kmになりロングディスタンスになります。
第40回大会はコースが一部短縮され、Swim3km→Bike115km→Run30kmになってます。
オリンピック種目に採用 2000年
2000年に夏季オリンピックの正式種目としてシドニー大会より男女ともに採用された。
順位 | 男子 | 女子 |
---|---|---|
1 | サイモン・ホイットフィールド (カナダ🇨🇦) | ブリギット・マクマホン(スイス🇨🇭) |
2 | ステファン・ブコビッチ (ドイツ🇩🇪) | ミシェリー・ジョーンズ(オーストラリア🇦🇺) |
3 | ヤン・レフラ (チェコ🇨🇿) | マガリ・メスマー(スイス🇨🇭) |
順位 | 男子 | 女子 |
---|---|---|
1 | ハミシュ・カーター (ニュージーランド🇳🇿) | ケイト・アレン(オーストリア🇦🇹) |
2 | ビーヴァン・ドカティ (ニュージーランド🇳🇿) | ロレッタ・ハロップ(オーストラリア🇦🇺) |
3 | スベン・リーデラー(スイス🇨🇭) | スーザン・ウィリアムズ(アメリカ🇺🇸) |
順位 | 男子 | 女子 |
---|---|---|
1 | ヤン・フロデノ (ドイツ🇩🇪) | エマ・スノーシル(オーストリア🇦🇹) |
2 | サイモン・ホイットフィールド (カナダ🇨🇦) | バネッサ・フェルナンデス(ポリトガル🇵🇹) |
3 | ビーヴァン・ドカティ (ニュージーランド🇳🇿) | エマ・モファット(オーストラリア🇦🇺) |
順位 | 男子 | 女子 |
---|---|---|
1 | アリステア・ブラウンリー (イギリス🇬🇧) | ニコラ・スピリク(スイス🇨🇭) |
2 | ハビエル・ゴメス (スペイン🇪🇸) | リサ・ノルデン(スウェーデン🇸🇪) |
3 | ジョナサン・ブラウンリー (イギリス🇬🇧) | エリン・デンシャム(オーストラリア🇦🇺) |
順位 | 男子 | 女子 |
---|---|---|
1 | アリステア・ブラウンリー (イギリス🇬🇧) | グウェン・ジョーゲンセン(アメリカ🇺🇸) |
2 | ジョナサン・ブラウンリー(イギリス🇬🇧) | ニコラ・スピリク(スイス🇨🇭) |
3 | ヘンリ・シェーマン(南アフリカ🇿🇦) | ビッキー・ホランド(イギリス🇬🇧) |
順位 | 男子 | 女子 |
---|---|---|
1 | クリスティアン・ブルンメンフェルト (ノルウェー🇳🇴) | フローラ・ダフィー(バミューダ🇧🇲) |
2 | アレックス・イー(イギリス🇬🇧) | ジョージア・テイラー=ブラウン(イギリス🇬🇧) |
3 | ヘーデン・ウィルデ(ニュージーランド🇳🇿) | ケイティ・ザファーズ(アメリカ🇺🇸) |
2021年に開催された東京オリンピックでは、日本代表のニナー賢治選手が14位と好成績を残している。個人的には、スイスへ行った時に快くサインをしてくれたフランス代表のバンサン・ルイ選手を応援していたが惜しくも13位であった。
女子については、高橋侑子選手の18位が日本最高位であった。そして、私もファンに1人であるが、フローラ・ダフィー選手が優勝した事が嬉しかった。彼女の出身国であるバミューダ初のオリンピック金メダルだった。
新種目トライアスロン混合リレー
トライアスロン混合リレーは東京オリンピックの新種目で、男女4人の選手が1チームとなりSWIM300m/BIKE6.8km/RUN2kmを女子→男子→女子→男子の順でリレーを行う競技だ。スピード感がありとても見ていて楽しい競技だった。
順位 | 男子 |
---|---|
1 | ジェシカ・ラーモンス ジョナサン・ブラウンリー ジョージア・テーラーブラウン アレックス・リー (イギリス🇬🇧) |
2 | ケーティ・ザファーズ ケビン・マクドウェル テーラー・ニブ モーガン・ピアソン (アメリカ🇺🇸) |
3 | レオニ・ペリオー ドリアン・コニン カサンドル・ボーグラン バンサン・ルイ (フランス🇫🇷) |
ここでは、フランス代表が3位になり、バルサン・ルイ選手が表彰台に上がることができ、個人的には嬉しかった。