思うこと

トライアスロンに役立つスマートウォッチの選び方~分析ツールの目覚ましい進化~

トライアスロンはスイム、バイク、ランの3種類の競技を組み合わせたスポーツであり、その過酷な特性上、体調管理の工夫が求められる。そこで近年注目されているのが、多機能なスマートウォッチの活用である。これからトライアスロンに挑戦したいと思っている人もスマートウォッチは出来る限り早く手に入れて欲しいアイテムだ。本記事では、特にトライアスロンでのスマートウォッチの使用方法について詳しく説明していきたいと思う。

トライアスロンとスマートウォッチの関連性

トライアスロンの種目とスマートウォッチの必要性

トライアスリートにとって、自身の体調やパフォーマンスをリアルタイムに把握できるスマートウォッチは今や必携といっても過言ではないアイテムだ。トライアスロンは、スイム、バイク、ランの3種目それぞれが違った体力と技術力を要する。そのため、練習による疲労も当然多くなるが、常に最適なコンディションでいるためには、体調管理が重要な鍵となる。
スマートウォッチは、活動量、心拍数、速度、距離、消費カロリーなど、各種データを的確に計測し、それに基づいてトレーニング計画を立てることを可能にしてくれる。特に心拍数は、疲労の有無や適度な負荷の判断、運動強度の調整に非常に参考になる。スマートウォッチはこうした一連の活動をサポートしてくれる心強いアイテムだ。

スマートウォッチで可能なデータ分析

スマートウォッチで計測した各データは、スマホのアプリケーションで管理が可能だ。データログを溜めることにより、長期的なパフォーマンス改善のトレンドを把握することが可能となる。またこれらのデータは本人だけでなく、コーチやサポートスタッフのアドバイスにも貢献してくれる。

最新スマートウォッチのテクノロジー

最新のスマートウォッチは様々なテクノロジーが組み込まれている。GPS機能を活用した距離計測や心拍計測機能はほぼ全てのスマートウォッチに標準装備されており、メーカーによっては、リカバリータイムの計算、VO2MAX、リアルタイムスタミナ、ランニングダイナミクス等使いこなす事ができれば非常に心強い機能がたくさんある。

優先すべきスマートウォッチの機能

次に紹介する機能はトライアスロンの練習やレースで使用するにあたり必須の機能と考える。優先すべき順に紹介していきたい。また、一般的に後に紹介していく機能を搭載しているモデルほど本体価格も高額となる。

GPS機能があるもの

スマートウォッチでGPS機能を搭載していないモデルは少ないと思うがGPS機能は必須と言っても良い。GPS機能でリアルタイムで走行距離やスピードを計測できる事が可能となる。

心拍計を搭載しているもの

スマートウォッチ単体で心拍数を計測できるモデルを選んだ方が良い。手軽に自分の心拍数を把握する事が可能だ。

心拍数の把握は、自分の状況を客観的に確認する上で重要な指標となる。レース中であれば、オーバーペースを防ぎ、その日の体調を鑑みてレースプランを変更することもできる。また、練習ではターゲットとなる心拍数を把握できる為、質の高い練習を行う事が可能になる。

稼働時間が長いモデル

本体稼働時間にも注意が必要だ。高性能のスマートウォッチだが、高機能が故に稼働時間が数ないモデルも存在する。必要な稼働時間は人それぞれだが、アイアンマンディスタンスやロングディスタンスに参加予定の人は特に稼働時間にも注目して欲しい。レース中にバッテリーが切れたらモチベーション維持は困難だろう。

また、日々の練習で使用する場合でも充電の頻度が減ることはストレス軽減になるため稼働時間は長いに越した事はない。

スイムに対応したもの(OWS対応のもの)

トライアスロンの種目にはスイムもあるためスイムに対応したモデルを選択する必要がある。スイム対応モデルは、スイムのラップタイムや心拍数を計測してくれるモデルが良い。また、多くの大会が海などの屋外で泳ぐOWS(オープンウォータースイム)のため、OWS時でもプールと同様にラップタイム等を計測してくれるかという点も製品を選ぶ時重要になる。中にはプールでのみ計測可能でOWS計測不可である製品もあるので事前に確認する事をおすすめする。

トライアスロンに対応したもの(マルチスポーツに対応)

トライアスロン対応モデルを選ぶと製品価格は高額になるが、是非トライアスロン対応モデルを選んで欲しい。トライアスロン対応モデルは、トライアスロンのレースを計測する事ができる。これはスイム、バイク、ランだけではなくトランジションのタイムも計測できるのだ。これらの計測タイムはレース中のコンディション管理とレース後の分析に役立つ。

あると便利なスマートウォッチ機能

次にあると便利なスマートウォッチの機能について紹介したいと思う。これらの機能を搭載しているモデルを選ぶ事で更に詳細な分析を行う事が可能だ。

リカバリータイムの計測機能

リカバリータイムを計算してくれる事で、過度なトレーニングを避け、怪我のリスクを減らす事ができる。真面目な方が多いトライアスリートはついついオーバーワーク気味になりがちだがこのように客観的にコンディションを計測してくれる機能はありがたいといえる。

睡眠状態のトラッキング

私自身も睡眠時にスマートウォッチを着用し睡眠状態トラッキングを行なっている。睡眠状態のトラッキングでその日の睡眠の量や質を可視化してくれる。この睡眠の状態からその日のコンディションについてアドバイスをしてくれる機能だ。

ランニングダイナミクス計測機能

中には、ランニング時の自分のフォームを分析できる機能を搭載したモデルもある。ストライド、ペース、ピッチ、上下動などを計測できたりする。上下動とは、ランニング中に一歩ごとに体幹が垂直に動く量をセンチメートル(cm)単位で表したものだ。上下動が小さい方がエネルギーの無駄が少なく、経済的だと考えており自分のフォーム改善に貢献してくれるデータだ。

スイミング効率(SWOLF)

SWOLFとは水泳効率の指標だ。SWOLFスコアは、プールの端まで泳ぎ終えたごとに計算される。SWOLF=(長さの中のストローク数)+(長さを完了した秒数)。例えば25秒で泳ぎ終え、合計11ストロークをした場合は、SWOLFスコアは36となる。「SWOLF」とはスイミングとゴルフの短縮形の造語だ。ゴルフと同じく、スコアが低いほど良いとされている。長期的にログを取ることで、スイムでのパフォーマンスの動向を客観的に確認する事ができる。

PacePro機能(Garmin)

この機能はGARMIN独自の機能かもしれないが、マラソン(ランニング)時においててコースと目標タイムを設定すると、デバイスが自動でペースを計算してくれるというものだ。この機能の凄いことはコースの起伏も考慮してペースを計算してくれることだ。この機能により前半突っ込みすぎずにペース配分を行う事が可能になる。

他にも機能は多彩、自分に必要な機能を選ぼう

便利な機能について簡単に説明したが、実際は他にも使いこなせば心強いデータをスマートウォッチはたくさん計測してくれる。日常生活で便利な機能(Suica機能、お財布機能、ミュージック再生)も搭載されたモデルもある。

人気のスマートウォッチブランドとモデル

Garmin(ガーミン)

私も使用しているのがGarminのスマートウォッチだ。Garminは1989年に設立され、米国に本社を構えている。Garminは、およそ30年前に航空業界にて、最先端のGPSナビゲーション製品をリリースしたのを皮切りに、製品ラインは拡大を続け、航空、海洋、および自動車産業を完全に網羅している。今日、Garminは、航空、海洋、自動車、アウトドア、およびフィットネス市場におけるトップブランドとして知られている。

Garminのスマートウォッチは使いやすく、特にブランドに拘りがなければ1番におすすめしたいブランドだ。データ分析にも優れており、バッテリー性能も申し分ない。更にモデルによるが、Suica機能を搭載したモデルもあるので、屋外でのアクティビティを手ぶらで楽しむ事ができるのも魅力の1つだ。

Forerunnerシリーズ

名前は「runner」とついているがトライアスリートにおすすめなモデルだ。フラッグシップモデルのForerunner965は¥84,800-と高額であるが機能も最高だ。次点のForerunner 265は、分析機能は965に劣るものの他のスマートウォッチと比べると高性能で価格も¥62,800と抑えられている。


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Wahoo(ワフー)

2009年にジョージア州アトランタでチップ・ホーキンスが創業したWahooは、困難な目標を達成可能なものとし、人生をより良いものにするために、多くの革新的なソリューションを生み出している。シンプルであること、そして「もっと良い方法があるはずだ」という考え方がWahooの基盤となっている。特にWahooは自転車のスマートローラーの技術は素晴らしいものがあり常に革新的な製品を生み出している。因みに私もスマートローラーはWahooを使用しているが満足度は高い。

ELEMNT RIVAL 

現在wahooより販売されているスマートウォッチはELEMNT RIVAL の1つのみだ。価格も¥43,500とGarminと比べるとお手頃価格で、前述の優先すべき機能は全て網羅している。

このスマートウォッチの特徴といえばなんと言っても、「タッチレス トランジション」という機能だ。タッチレス トランジション機能とは、トライアスロンの種目を自動的判断してくれ、スタート時とフィニッシュ時以外は、ウォッチを操作する必要がないという素晴らしい機能だ。また、サイクルコンピュータ(サイコン)も同メーカーの場合スマートウォッチの情報をそのままサイコンに引き継げる機能も備えている。

現在Wahooのサイコンを使用している方であれば、ELEMNT RIVALが第一候補になるだろう。


Polar(ポラール)

ポラールは、フィンランドのヴァンターに本社を置くスポーツウォッチやフィットネス計測機器の製造メーカーだ。同社は1977年に創業され、当初は心拍数計測機器の開発・製造を中心に事業を展開していた。

創業者のセップ・カルヴォは、自身のトレーニング中に心拍数を測定することの重要性に気付き、心拍数計測機器の開発に取り組んだ。彼の研究と努力により、ポラールは世界で初めて商業用の心拍数計測機器を製造することに成功した。

その後、ポラールはさまざまな革新的な製品を開発し、スポーツウォッチやフィットネス計測機器の分野で高い評価を得ている。特に、心拍数計測機能をはじめとするトレーニングデータの計測・分析機能は、アスリートやトレーニング愛好家にとって非常に有用なツールとなっている。

現在、ポラールは世界中で販売されており、スポーツウォッチやフィットネス計測機器の分野でリーディングカンパニーとしての地位を確立している。同社の製品は、アスリートやトレーニング愛好家にとって信頼性の高いパートナーとなっている。

VANTAGEシリーズ

ポラールのスマートウォッチでおすすめはVANTAGEシリーズだ。その中でもVANTAGE V3の心拍計の精度は他のブランドを凌駕している。元々心拍計には強いポラールだが、このV3は最先端の光学式計測技術を搭載している。また150種類以上のスポーツプロファイルを搭載しているためマイナー競技を行う場合でもデータ計測を行う事ができる。また、見た目もクールでスーツスタイルにも合う。心拍計の精度を重視される方におすすめしたいスマートウォッチだ。

旧モデルのVANTAGE V2は、私も所持していたがトライアスロンで使用するにあたり必要十分の機能を備えている。V3の価格は今回紹介するアイテムで1番高額になるため予算によってはV2でも全く問題ないと思う。

SUUNTO(スント)

SUUNTOは、1936年にフィンランドのトゥルクで創業された会社だ。当初はコンパスの製造を中心に行っていたが、その後、ダイビング用の計器やスポーツウォッチなどの製品を開発・製造するようになった。

1965年には、世界で初めて水中コンパスを開発し、ダイビング業界で高い評価を得ている。その後も、ダイビング用の計器やコンパスの開発を続け、世界中のダイバーに愛用されるブランドとなっている。

また、1987年に、スポーツウォッチの製造にも進出したが、SUUNTOのスポーツウォッチは、アウトドアやスポーツの愛好家に人気があり、高い機能性と耐久性を備えている。

SUUNTO RACE All Black

SUUNTOの持ち味の1つにバッテリー持続時間が挙げられる。高精細のAMOLED画面でありながら最長26日間もバッテリーが持続する。またトレーニング負荷に関するフィードバック、心拍数に基づいて回復の進捗具合なども確認可能だ。ポラールには劣るが95種類以上のスポーツモードから最適なモードを選ぶことも可能だ。