今回の記事は、これからトライアスロンをはじめたいと思っている人に向けた、トライアスロンについての概要を簡単にまとめてみた。この記事を読んでトライアスロンのイメージを掴んでもらい是非来年に向けてチャレンジをしてみて欲しい。
トライアスロンとは何か?
トライアスロンとは、スイム、バイク(自転車)、ランの3つの種目を順番に行い、その合計時間で競うスポーツだ。トライアスロン発祥はハワイと言われており、現在ではアイアンマンレースなどの大会が行われ、その過酷さから「最も厳しき競技」とも称され、世界各地で愛されている。統一されたルールや距離が設けられており、個々の競技者が自身のスタミナや技術を駆使しながら、限界に挑戦するスポーツだ。
トライアスロンの競技内容とルール
トライアスロンの競技内容は、スイム、バイク、ランの3つの異なる種目を連続して行うことだ。これら3つの種目はそれぞれ一定の距離をこなし、各種目の間にはトランジションと呼ばれる時間も計測される。トランジションはスイムからバイク、バイクからランへの移行時間で、ここでも速さが求めらる。また、バイクパートでは、ドラフティングと称される他の選手の後ろについて風圧を避ける行為は禁止されいる。また、ヘルメット未装着での出発、バイク降車エリア外での降車なども反則となる。反則行為を行った場合、ペナルティボックスと呼ばれるエリアで規定の時間待機したり、ゴール後のタイムにペナルティとして時間が加算されることもある。
競技中は自身のエネルギー管理を行い、適切な栄養補給やペース配分も求められる。過酷な競技とされる一方で、その完走の喜びや達成感はこの競技の大きな魅力となっている。
トライアスロンの歴史と人気の背景
トライアスロンの起源は1974年アメリカ・カリフォルニア州で開催された「ミッションベイ・トライアスロン」といわれている当時はラン8.5km、バイク8km、スイム0.55kmの距離だったようだ。その後、日本では「トライアスロン=鉄人レース」と呼ばれる由来となっている「アイアンマン・トライアスロン」が1978年ハワイで行われた。その後、2000年のシドニーオリンピックで正式種目として採用され、一気に世間の認知度が上がった。
トライアスロンの人気の背景には、個人が自分自身と向き合い、自己の限界に挑戦することの魅力がある。また、3つの競技をトータルでこなすことは全身のバランスが求められ、体全体を使ったトレーニング効果が高いことも人気の理由となっている。さらに、終了後の達成感と自己肯定感が強まることは、参加者の心身の健康にも寄与している。
トライアスロンの魅力と挑戦する利点
トライアスロンの魅力はそのトータルバランスにある。3つの競技を連続して行うことで、ひとつのスポーツでは得られない多角的なトレーニングが可能となる。また、自分自身との戦いであることから、自己を知る契機となる。自身の体力や精神力、忍耐力の限界を試すことは、自己成長にもつながるため、それ自体がまた一つの魅力となっている。
挑戦する利点は、健康の面を考えても大いにある。全身をバランスよく鍛え上げるとともに、心肺機能の強化、心理面でのレジリエンスの向上などが期待できる。さらに社会的な交流の場となり、同じ目標を持つ仲間との絆を深めるのにも最適だ。最後に、トライアスロンは自然との触れ合いの場でもある。スイム、バイク、ランの各ステージは自然の中を駆け抜けることが多く、自然と一体になった時の解放感は格別といえる。
トライアスロンの初心者が知っておくべきこと
初心者にとってトライアスロンをするということは、多くの挑戦を伴うだろう。それは、異なる3つの種目による多角的な訓練が必要であること、完走を目指すための食事や休息の管理、さらに各種目の専門的な知識と技術までもが求められるからだ。しかし、それらすべてを一度に身に付ける必要はなく、コツコツと積み上げていくことが大切である。
初心者が直面する可能性のある問題点
初心者トライアスリートが直面する可能性のある問題点としてまず挙げられるのは、装備の選択だろう。各スポーツに適した装備が必要となるが、それぞれの装備には多種多様な特性や性能があり、初心者自身が選ぶにはハードルが高いものだ。最近ではトライアスロン初心者に向けた書籍やネットに十分な情報がある。また、トライアスロンチームに加入できる環境があれば是非加入してほしい。先輩トライアスリートが最新情報を色々と教えてくれることだろう。
私がトライアスロンをはじめるに当たり参考にした書籍を紹介したいと思う。私は、青山剛監修「レースに勝つための最強トライアスロントレーニング」でトレーニングを行った。この本には各種目のレベルに応じたトレーニング方法や、トランジションの練習、レースに向けた実践的な内容などトライアスロンについて網羅されている。
トライアスロン初心者に向けた情報をYouTubeで発信し続けているヒロさんのチャンネル「ヒロ/トライアスロン」も初心者の方には有益な情報だと思う。レースレポートも詳細にアップしているのでレースの雰囲気も感じ取れると思う。
また、トレーニングのバランスも課題の一つだ。3つのスポーツのうち得意なものばかりに偏ったトレーニングは、結果的にパフォーマンスを下げることとなる。さらに、適切な栄養補給や休息の取り方も問題点となり得る。異なる3つのスポーツに対応するには負担が大きいだけでなく、その回復の方法もまた一部から学ぶべき知識と技術といえる。
私の場合、適切な補給の知識として「アスリートフードマイスター」の資格を取った。他にも寺田心氏著「スポーツ栄養学: 科学の基礎から「なぜ?」にこたえる 」などを読んだ。しかし、これらの取り組みはトライアスロンを始めて数年経った後なのであくまで参考程度に留めておいて欲しい。
初心者が取り組むべきトレーニング
初心者が取り組むべきトレーニングとしては、まずは基礎体力の向上から始めてみて欲しい。ランやバイクには耐久力が必要であり、スイムには体全体の筋肉を使うため、全体的な体力づくりが大切だ。また、各種目の基本的な技術を理解し、正しいフォームで行うことも重要である。これにより、効率的に動くことが可能となり、より多くのパワーを持続させることができる。さらに、各種目ごとのトレーニングだけではなく、それぞれの種目の間の移行、つまり「トランジション」の練習も忘れずに行って欲しい。この練習を積むことで、無駄な力を使わずにスムーズに切り替えることができ、競技時間も短縮できるためだ。
初心者としての正しい目標設定方法
トライアスロン初心者がまず行うべきことは、自身の現状を把握し、目標を明確にすることだ。現在の基礎体力や知識、経験を元に、初めは達成可能な小さい目標を設定するとよい。それは、例えば5km走れるようになる、30分間連続で泳げるようになるなど、自己の限界を少しだけ押し広げるもので十分だ。その後、段階的に目標を高め、達成すれば自信につながるだろう。その一方で、無理やりハードなトレーニングを行ってしまうとオーバートレーニングを引き起こす懸念がある。あくまで、自分自身のペースで進めていくことが大切であり何より楽しんでトレーニングを行う事が重要だ。
私の場合は、毎日500kcalの有酸素運動を行うダイエットから取り組んだ。その継続がダイエット成功に繋がり、トライアスロンレースに参加するという目標に至った。まずはこのような小さい目標で良いので継続することを心掛けてほしい。
トライアスロンの練習方法
プロでも初心者でも、トライアスロンを成功させるためには適切な練習方法が必要です。長時間に渡り自転車、水泳、そしてランニングの3つのスポーツをこなさなくてはならないこの競技は、順序立てた訓練と適切な体調管理が必要となります。それぞれのスポーツに対する技術、体力、スタミナの向上、さらに3つのスポーツを組み合わせた練習の計画やスケジュールが必要となるのです。
初心者向けの効果的な練習プラン
まず最初に目指すべきは、それぞれの種目で一定の距離をこなせるようになることだ。初心者は週3~4日、一日30分~1時間の練習から始めるのが理想的と考える。また、それぞれの種目を連続して練習するブリックトレーニングも効果的なな練習方法の一つだ。 特にバイク後のランはレース前に必ず経験しておいて欲しい。バイク後のランは、考えている以上に初め足が動かないものだ。よりレースに近い実践的な練習も行うようにして欲しい。
さらに、トライアスロンは体力だけでなく、瞬発力も必要だ。スピードを上げるためのインターバルトレーニングも取り入れると良いが、これは後回しでも良い。
練習プランを立てる際には、まず各種目の基本的な動きを把握し、技術を向上させることに専念してほしい。そうすることで怪我の予防にも繋がる。
練習時に気をつけるべき注意点
練習を始める前に、しっかりとストレッチングをして体をほぐし、ウォームアップを行って筋肉を温めることが大切だ。また、無理な練習は逆に怪我を招く原因となるため、自分の体調と相談しながら練習計画を立てることが重要だ。体調が悪ければ練習を中止する判断も必要になる。出来ればこのような中断する場合を想定して、調整時間等を盛り込めば計画通りに練習を行う事ができると思う。
また練習中にも小まめに水分補給や補給食を摂取することで、体力の維持と集中力の維持につながる。練習後は疲労回復のためのサプリメントを利用すると良い。
練習を習慣化するためのアドバイス
トライアスロンの練習を習慣化するためには、まず自分の体調やコンディションを常にチェックし、無理なく行える練習計画を立てることが大切だ。また、練習を楽しむ心構えも重要である。目標を設定し、達成感を感じながら練習を続けることで習慣化し易くなると考える。
他にも、同じ目標を持つ仲間と一緒に練習を行うと、モチベーションの維持に役立つ。互いに切磋琢磨しながら上達を目指すことで、練習時間が苦痛ではなく楽しみに変わる。最後に、適度な休息も忘れずに取ることだ。繰り返し行うことで、練習は自然と生活の一部となるだろう。
トライアスロンにチャレンジしてみよう
この記事を読んで頂いているという事は少なからずトライアスロンに興味があると言う事だろう。トライアスロンは確かに過酷なスポーツだが、その反面何物にも変え難い達成感を得る事ができる。トライアスロンシーズンに向けてしっかり練習を積んであなたも、トライアスリートの一員となっている事を祈っている。