今回は、トライアスロンのレースの際着用するトライスーツ(トライアスロンウェア)について説明したいと思います。
トライスーツの役割
まず、トライスーツの役割は、3種目(スイム/バイク/ラン)全てを1着で行えるように作られたトライアスロン専用のウェアになります。トライスーツの着用により、各種目間(トランジション)で着替えを行う必要が無くなり競技をスムーズに行う事ができます。
トライスーツの特徴としては、スイムに対応する為に撥水性/速乾性の高い生地を使用。バイクに対応する為に、臀部にパッドが有りますがランに支障が出ないように通常のバイクパンツよりは薄手のパッドが採用されております。これにより3種目競技をスムーズに行う事ができます。
トライスーツ着用のメリット
タイムを短縮出来る
トライスーツ着用により、トランジションがスムーズに行える事によりタイムを短縮する事ができます。
レース時の荷物が減る
トライアスロンのレースに参加する時の荷物は意外と多いです。車移動であれば別ですが、公共交通機関等でレース会場へ向かう方は少しでも荷物を減らしたい事でしょう。3種目別々のウェアに着替えてレースを行う事も可能ですが、その分荷物が多くなります。
ブリック練習が円滑に行える
トライアスロンの練習で「ブリック練」というものがあります。ブリック練とは、他種目を時間を開けず続けて行うトレーニングです。例えば、「スイム→バイク」、「バイク→ラン」といった感じです。トライスーツを着ていれば、ブリック練習もスムーズに行えます。
そして、ランニングウェアでは補給食の携帯は困難ですが、トライスーツであれば背部にポケットがデザインされているものが多く、補給食の携帯に便利です。
また、夏のバイク練習の際、近くに川や海があればクールダウンにそのまま飛び込み、その後何もなかったかのようにバイク練習に戻ることも可能です。
前開きトライスーツ着用禁止ルール
コチラが背面にジップがあるリアジップタイプ コチラが全部にジップがあるフロントジップタイプ
実は、日本のトライアスロンでは、大会によってトライスーツの前開き(フロントジッパー)が禁止されております。
何故前開きトライスーツが着用禁止なのか?
簡単にいうと、フロントジッパーを下げて選手のユニフォーム前部がはだける姿が見苦しいという理由のようです。他の競技と比べて比較的新しいトライアスロンを普及させるにはこのようなマイナスイメージは排除したかったのではないかと推測されます。
対象大会
まずは、前開きトライスーツ着禁止ルール対象大会から説明します。
対象大会は、スタンダードディスタンス(オリンピックディスタンス/ショートディスタンス)の51.5km以下のJTU主催公認大会となります。ミドルやロングディスタンスは対象外となります。
私の場合フロントジップのトライスーツを購入した後にこのルールを知り冷や汗をかいた経験があります。トライスーツは1枚しか持っておらず、大会運営に問い合わせをしました。その大会はJTU主催公認大会ではなかったからかもしれませんが、推奨はしているけどレース中フロントジップを下げなければOKとの事でした。
そして、JTU主催の大会でもバイクジャージでランニングしたりとフロントジップを着てレースをされている方もいらしゃいます。トライスーツでなくてもバイクジャージでランする予定の人もJTU主催の大会であれば運営にレース前確認を取ってみるといいと思います。これからトライスーツを買ってスタンダードディスタンスに参加される予定の方はリアジップのものを購入した方が無難でしょう。
トライスーツの選び方
次にトライスーツの選び方について説明します。
ポケットの配置等のデザインが違いはそれぞれありますが大きく分けて4種類に分類できます。
ワンピース型 | セパレート型 |
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①袖無し | ③袖無し |
②袖付き | ④袖付き |
ワンピース型orセパレート型
まずは、ウェアの形ですが、ワンピース型とセパレート型があります。
ワンピース型
ワンピース型の特徴としては上下一体となっているところです。上下一体型の為スーツがめくりれ上がったり、パンツがズレ下がる心配がありません。
セパレート型
セパレート型の特徴としては、上下独立しているため練習時別々に着用できる点がメリットして上げられます。バイク→ランのブリック練習時などは便利です。バイク時は上バイクジャージ、下トライスーツ、ランの時は上Tシャツ、下トライスーツ(そのまま)といった使い方ができます。
また、上下別れているためトイレがしやすいです。普段使いの時もトイレのしやすさは大切ですが、ロングディスタンスであれば、レース中トイレに行くこもあるのでロングディスタンスで使用される場合はセパレート型の方がいいかもしれません。
袖無しor袖有り
次に袖無しか袖有りかの違いです。
袖無しの特徴
ランパートの時腕が振りやすいです。スタンダードディスタンスであれば、袖無しを選ぶことをお勧めします。
袖有りの特徴
日焼け対策になります。また、最近ではウェアの生地の改良により袖有タイプでも肩回りが窮屈にならない見たいです。ロングディスタンスであれば日焼けの消耗も大きくなる為半袖タイプを選ぶことをお勧めします。
個人的な見解ですが、私がトライスーツを選ぶ基準は下記になります。
- オリンピックディスタンスであれば、リアジップ式ワンピース型の袖無しがお勧め。
- ミドル、ロングディスタンスであれば、フロントジップ色セパレート型の袖有りがお勧め。
最後に
今回は、トライアスロンのレースで使用するトライスーツについてまとめてみました。大まかに4種類に分類しましたが、後はポケットの配置や数など自分にあったデザインを選ぶといいと思います。また、デザインも最近はカッコいいものが多いので自分が気に入ったものが見つかるはずです。
チームに加入されておられるならまず、チームのトライスーツがどのようなものがあるかチェックしてみるといいかもしれません。
トライアスロンレースでは自分のお気に入りのトライスーツで臨みましょう!