トレーニング日誌を付ける事はいつでも過去の自分を知る最上級のデータである。とは言ってもトライアスロンに特化したトレーニング日誌など中々販売されていない。そこで今回は私が作成して使用しているトレーニング日誌を紹介したいと思う。もし良いと思った方はデータを無料で送付するのでお問合せフォームより連絡して欲しい。
トレーニングを記録するメリット
モチベーションの向上
トレーニング日誌を記録する事はモチベーションの向上に繋がる。ただ漠然とトレーニングするだけではトレーニングを継続するのは難しいものだ。このトレーニング日誌の記入方法は後ほど紹介するが、週頭に週単位でトレーニングを計画するので、予想外のイベントでその日トレーニングが出来なくなっても翌日以降で挽回しようというマインドが働きトレーニングを継続しやすいと思う。
また、トレーニング後、日誌を記入していていると自分の中で満足感(達成感)が感じられる。この点からもモチベーションの向上に貢献してくれていると思う。
過去の自分と比較して自分の成長が数値で知る事が出来る
自分の成長を測る過程で重要な1つとして、「今の自分」を知るという事である。自分の成長の度合いは「過去の自分」との比較だからである。漠然とトレーニングしていると中々過去の自分と比較する事が難しい。
故障によるトレーニング中断を回避できる
トライアスロンを頑張りたいという人は必然的にトレーニング時間が増えてくるだろう。そんな時気をつけなければならない事が怪我だ。トレーニングの効果的な取り組みとして継続する事が重要だ。腰痛や、足の痛み、重度の筋肉痛などでトレーニングを中断させる事は折角の頑張りが台無しになってしまう。
ある程度データを記録していると、これ以上トレーニングを行うと故障する可能性があるなどが分かってくる。よってトレーニングを継続する事ができパフォーマンスを維持する事に貢献してくれる。
自作トレーニング日誌のメリット
私が作成したトレーニング日誌は、私の愛読書である「トライアスリート・トレーニング・バイブル」で紹介されているトレーニング日誌のオマージュである。当時、紹介されているトレーニング日誌のデータ版(エクセル版)が欲しいと思い自作して日誌をつけるようにした。
余談にはなるが、ある程度本気でトライアスロンに向き合い方は前述した「トライアスリート・トレーニング・バイブル」はマストバイだ。本の厚みは約3.5cmと辞書並の情報量である。理論的、科学的な視点でトライアスロンについて記載されており、トレーニングの計画、回復、テクニック、補給等カテゴリー毎に詳細に説明されている。
難しい内容も含まれ、情報全て役立つ(役立てる)事ができるか難しいところだが是非トライアスリートであれば読んで貰いたい1冊である。
必要に応じてカスタマイズ出来る
トレーニング日誌のメリットの1つとして挙げられるのは、自分好みにカスタマイズする事ができるということだ。人によって必要とするデータは異なる。必要無いデータを入力する労力は無駄だし、逆に、欲しいデータを視覚化できないのもストレスである。既製品であればフォーマットを変更する事ができない為、そのまま使用するか、余白に自分の欲しいデータを書き込む必要がある。
このトレーニング日誌は、エクセルデータの為自分好みにカスタムする事が可能だ。気になる点があれば自分好みにカスタマイズしている。
ちなみにこのフォーマットは自分なりに試行錯誤しながらアップデートを重ねてこの形に落ち着いたものである。(ver.1.ver.2)
アプリより素早く過去を振り返る事が出来る
殆どのトライアスリート方がスマートウォッチ(ランニングウォッチ)を所有していると思うが、スマートウォッチ経由でトレーニングデータをアプリに記録している方も多いだろう。確かに手書きのトレーニング日誌には真似できない詳細なデータを記録する事ができる。しかし、データ分析をじっくりするのには向いているが、ざっくり過去を振り返ったり、気づきをリマインドするには少々使いづらい一面もある。また、その日の自分のコンディションやちょっとした気づきなどを書き足すのは難しい。
手書きのトレーニング日誌は、欲しい情報を素早く検索する事ができ、またなパラパラノートをめくる事で思わぬ振り返りが出来る。
自分のトレーニング内容を確認してもらう事ができる
トライアスロンをいち早く上達させるコツは、先輩トライアスリートや指導者と一緒にトレーニングを行う事である。しかし、常にトレーニングを一緒に行うことは難しいだろう。その時に役立つのがトレーニング日誌だ。自分が一生懸命トレーニングを重ねても成果が出ない場合はトレーニング方法が間違っている場合がある。内容を記録しておき、先輩トライアスリートや指導者に確認して貰う時に役立つ。
トレーニング日誌の使用方法
では次に私が実際にどのようにトレーニング日誌を記録しているか紹介していきたい。
サイズはB5サイズがおすすめ
トレーニング日誌は常に持ち歩く事からB5サイズで出力するのがおすすめだ。初め書きやすさを追求してA4サイズで記録していたが、ファイルが大きすぎて持ち歩くの不便であった。
書き込み易さ、携帯性のバランスを考慮するとB5サイズがおすすめだ。
準備するもの
記録する際に準備するものを初回する。下記アイテムも自分が試行錯誤して行き着いたアイテムなので参考にして欲しい。
1.B5サイズファイル
まず必要となるのが、日誌を束ねるファイルだ。ルーズリーフ用B5サイズのファイルであれば問題ない。私は、マルマンのB5ファイルを使用している。厚みも1.5cmの物を使用し携帯性を上げている。
2.B5サイズルーズリーフ
ルーズリーフは無地のものを準備して欲しい。両面印刷をして使用している。これもマルマン性のものを使用している。
3.インデックスシート
私の場合、1つのファイルにトレーニング日誌他、シーズン目行&参加レース、レース評価シート等複数のデータを保存してるので、インデックスシートを使用している。
4.ルーズリーフ用チャックポケット
意外に役に立つのが、ルーズリーフ用チャックポケットだ。記録するペンなのを収納するのに役立つ。
私が使用している文房具は全てマルマン製であるが、決してマルマンの回し者では無い。性分として、同じメーカーで統一したい為全てマルマン製となっている。
しかし、マルマン製のルーズリーフの紙の質は他のメーカーと比べて良い気がする。しっかりしっとりとした紙質でペンが進みやすい。
記入方法
次に記入方法を紹介したいと思う。説明するまでも無く直感的に記入できると思うが一応説明していきたい。
今週の予定練習時間(各種目の距離、週の目標)を決定
この、トレーニング日誌は見開きで1週間のデータを入力する事ができる。まず、週の初めに目標とする総合練習時間と、各種目毎の目標練習時間を設定する。そして、週の目標を1〜3個設定する。
週の初めに目標とする総合練習時間を設定する事で、その練習時間を捻出する為にタイムマネジメントを行う必要性が生まれ時間を有効に活用する事ができる。また、週の目標を設定する事で目的を持ってトレーニングを行うことができる。
週の練習時間を週頭に設定する事により、週単位でトレーニングを計画できるようになるのもメリットだ。急な所要でその日のトレーニングが思うようにいかなくても別の日に調整しようとするマインドが働く。
デイリーのトレーニング日誌の記入方法
A.その日のコンディション
その日のコンディションは、起床時の自分感覚で評価を行う。評価は7段階評価で行い、睡眠、疲労、ストレス、傷みをそれぞれ評価する。
傷みの事故評価が、5以上の場合はトレーニング中断もしくは軽いメニューに変更を検討して欲しい。
自分のコンディションを把握するのは、練習する上で重要だ。自分がこの評価を付けて感じたことは、セルフコンディションの内容と、パフォーマンスは必ず一致するものではないということだ。自分で余りコンディションが良くないと思っていても、自己新記録が出ることもあった。データを取り続けると自分のコンディションとパフォーマンスの関係が分かってくる。
B.安静心拍数・体重
安静心拍数は、睡眠時スマートウォッチを着用する事によりデータを取る。体重計は計測する時間と服装を一定にする事が重要だ。(私の場合は、起床してトイレに行った後パンチ一丁で計測している。)
C.練習①〜③
私の場合は、朝練(練習①),チーム練習(練習②),ジムで筋トレorスイム(練習③)と1日3アクティビティする事があったので1日3アクティビティ記入できるようにしている。
各項目毎に、天候、ルート(内容)、距離、時間を記入する事ができる。練習の累計は種目毎の累計を記入する事で週頭に設定した各種目の練習時間と見比べ進捗を把握する事ができる。
D.MEMO
メモについては、自分の気付きや、先輩トライアスリート、コーチが言われたアドバイスを書き留めて置く場所として使用して欲しい。私の場合は、練習の流れや筋トレメニューなどを記入している。
左下の累計表
左下の累計表は、各種目毎に週合計を纏め、累計すると1年間どのくらいトレーニングを行ったか把握する材料となる。
A.Ver.2シート
エクセルシート2枚目のVer.2はより強くなりたい方向けのシートになる。と言っても大した事はないが、定期的にローラー30分走(バイク)、5kmTT(ラン)400mTT(スイム)を計測する項目を増やしている。3ヶ月に1度程度のペースで計測して自分の実力が前回計測時と比べどのくらい成長(衰退)したか量る材料にして欲しい。
また、自分のバイクのFTP値を入力するとレベル別のパワーを把握出来る表も付け加えている。
アプリとの併用がおすすめ
今までトレーニング日誌のメリットについて書いて来たが、自分のデータを管理するには、今回紹介したようなトレーニング日誌とアプリでの併用がおすすめだ。私のいうアプリとは、スマートウォッチメーカー(GARMIN/POLAR/WAHOO等)の専用アプリやStravaのような物を指す。アナログのトレーニング日誌では分析する事ができないデータがそこにはあるだろう。
どのような形であれ「今の自分」を知る為にトレーニング日誌を付ける事をおすすめする。